速記士 あなたの夢を切り開く 出版 印刷の仕事
速記士
速記というと、会議場や法廷の一隅で黙々とペンを走らせる速記者のイメージが浮かびがち。公式の場における発言・会話の内容を正確に記録して再現するプロとして、速記士の存在は欠かせないものでした。ところが昨今は、記録をパソコンなどの機械に頼る傾向も。衆参両議院や裁判所では、数年前から速記者・速記官の養成を停止しています。それでも出版をはじめとするマスコミでは、取材した録音内容を文字媒体に再現する必要から、速記資格を持つ人材には一定の需要が存在しています。
日本語の速記士になるためには、日本速記協会が年4回実施している速記技能検定(1級〜6級)の2級以上に合格し、同協会に速記士登録することが必要です。検定では、一定時間内に朗読された原稿の内容を速記し、原稿どおり普通の漢字仮名まじり文になおす行為(=反訳)の精度を問われます。反訳の精度は1〜2級では98%が合格ラインです。マスコミや裁判所には、いまなお速記者の需要があるのですが、最近は自分たちで採用をおこなわず、外部の会社に委託する傾向が。よって、速記士に登録された人は、まずは速記会社などの企業に就職したり、派遣登録などフリーで活躍したりするようです。収入的には、企業の場合は資格手当などの給与アップが期待できます。速記士を名乗るには2級以上の資格が必要ですが、3級以下でも、技能を仕事の質や量の向上に活かせるでしょう。
いっぽう、近年になって急速に注目が高まっているのが、英語での速記。外資系企業や通訳者などをめざす人の多くが、「グレッグ英文速記公式検定」(年2回実施)にチャレンジしています。グレッグ英文速記公式検定は4段階のレベルにわかれますが、かなりの英語力を要求されるため、合格率は40%強にとどまっています。とはいえ、英文での速記力を客観的に証明できることは、自分の大きなアピールとなります。ビジネスの国際化が進むなか、外資系企業の日本進出も増加。これらの企業ではエグゼクティヴセクレタリーという企業VIP専属秘書の需要が高まっており、このポストでは年収が1000万円を超えるケースもあるようです。また、ツアーコンダクターや通訳者などにとっても英語速記の資格は収入アップを後押しする強力な武器になっています。
速記検定に合格するには、速記文字を覚えることはもとより、正確に聞き取る集中力、語彙の知識などを身につけておく必要があります。また、日本語速記も英語速記も独学での検定合格はかなり困難。専門学校への通学や通信講座の受講により効率的かつ体系的に技能をみがくのが一番の近道です。
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